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3.22016
遊005 : もっと楽しむために。もう一度、ドッグランを考える(後編)
ますます数も増え充実してきているドッグラン。そこで、ただ犬を自由にするだけではなくワンランク上のドッグランの過ごし方をヒューマン・ドッグトレーナーの奥谷友紀さんに聞いてきました。後編では、実際にドッグランに行ってからのお話です。
いろいろなワンちゃんと飼い主さんがいるドッグラン、どうしたらいい?
さて、いよいよドッグラン。いろいろなワンちゃんがいて、ちょっと緊張してしまいそう……。
「リードを外す前に、いつものお散歩と同じようにアイコンタクトをとって導いてあげるといいですね。これは、興奮してしまう子に一度クールダウンさせる意味もありますし、自由にして良いよという合図になります。 逆にドッグランに行ってもひたすら扉を見ている、という犬の場合、嫌がるようであれば無理強いせずに様子を見てあげたいですし、一緒に歩いてみたりと他に方法を考えてあげてみてください
そういえば前編でも、ワンちゃんが楽しむためには飼い主さんが楽しい気持ちでいることも大切だというお話がありましたね。
「例えば、ほかの犬が遊びに来たのを自分の子がちょっと自信がなさそうだったとします。
そのとき、『怖かったね~』というよりも、イイネ~!すごいね!と言ってあげたいですね。はじめ自信のなかった子が、遊びを通じて学び自信に繋がっていくこともあるのです。
なるほど……! ドッグランデビューの人へのアドバイスは?
「“遊具を使わない”“おやつ禁止”など、ドッグランそれぞれのルールを守るのは基本として、ドッグランには多くの人が来ていることを念頭に置いておいた方がいいでしょう。 ドッグランに行き慣れているという人も、たとえ顔見知りの犬たちのなかでも、いろいろなことが起こる可能性があることを忘れないでください。 飼い主さん同士で情報交換するのもドッグランの楽しみのひとつです。でも、その間も自分の犬を意識はしておきましょう。飼い主さんと犬は、ずっと見続けているのではなく見ていないようで見ている関係性が大切です」
ドッグランだけが犬のエンタテイメントではない!
そういえば、「ウチの子、ドッグランでランしないんです」「昔は、ドッグラン好きだったのに……」という飼い主さんの声もありますが。 「走らないから楽しんでいない、とは限りません。匂いを嗅いでいるだけだけれど、ドッグランを堪能しているという子もいるでしょう。 それから、これまでドッグランが好きだった子でも、変わるケースもありますね。若い頃は活発でも、おじいちゃんになったらのんびりしたいのかもしれません。ワンちゃんを楽しませたい→ドッグラン、とは限らないんです」
それでは、逆に子犬のドッグランデビューは?
「子犬にいろいろな体験をさせてあげるのは大切なこと。これはダメというのはありません。ただ、ドッグラン頼みではなく、他の犬とのコミュニケーションを学ばせるひとつと考えてみては」
なるほど、何だか目からウロコ。これからほかのワンちゃんとの関係も含め、ドッグランをより深く楽しめそうです。最後に奥谷さんから一言。
「自分の犬はもちろん、周りも見ることができるようになりたいですね。ほかの人へのちょっとした気遣いができるのは、素敵な飼い主さんではないですか」