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ニッポン放送 「ペットと一緒に」vol.11
チョコもブドウもアボカドも!犬に危険な食べ物

バレンタインデーに愛犬にもチョコレートをあげたいと思っている飼い主さん、ちょっと待って! 人間には問題がなくても、犬が食中毒を起こす食べ物はいくつもあります。チョコレートは有名ですが、まだ知らないものもあるかも!? このチャンスに、ぜひ確認しておきましょう。

 

ちょっとあげたくなるお菓子編

犬はチョコレートココアを食べると、ハァハァと苦しそうな呼吸や震え、けいれん、重症になるとショックを招く危険があります。テオプロミンと呼ばれる成分が、心臓や神経に異常をもたらす可能性があるからです。

人間用には虫歯予防の期待もできると好評のキシリトールも、犬には危険。血糖を下げて、低血糖症や肝臓障害の原因になります。

実は恥ずかしながら、愛犬は筆者のバッグをあさって9粒のガムを食べたことが……。アルミ包装紙ごと、まるっと口にしてしまったのです。誤飲をしたら、1時間以内に動物病院で吐かせる処置をしてもらうのが大切! 30分で獣医さんのもとへ駆けつけ、催吐剤を注射してもらうとすぐに、「ゴエエエーーッ」とみごとに吐き出しました。診察室中が「息さわやか~♪」な香りに包まれたのを思い出します。……そう、筆者は自分にも愛犬の行動にも自信がないので、キシリトール入りのガムは購入せず、犬にも危険性のないクロロフィル入りのガムをいつも選んでいるのです。

チョコレートやキシリトール入りお菓子は犬には禁物!

話は変わって、先日は節分でした。豆やナッツ類なども、形状といい食感といい、愛犬も喜びそうだからとあげたくなってしまうのは私だけでしょうか?

そもそも、固いままの豆やナッツ類は犬には消化によいものではありません。

また、マカダミアナッツでは運動失調を起こす危険性がるので、ナッツ類は大量には与えないことが賢明です。

 

フルーツと野菜は体にいい! でも……

筆者のこれまでの多数のブリーダーさん取材でも、野菜やフルーツはビタミンが豊富で犬の体にもよいので、ドライフードのトッピングとしても活用しているケースを多々目にしてきています。参考にして、私も愛犬にもついさきほどミカンをあげたところです。

タマネギネギニラニンニクが犬には悪影響なのはよく知られています。

アリルプロピルジスルフィドという成分が犬の赤血球を破壊するため、貧血などの原因になるからです。影響が及ぶ量には個体差がありますが、加熱されていても、スープなどに溶け込んでいても危険なので、人間用のハンバーグや野菜スープをうっかりあげないように要注意!

アボカドは、ペルジンという成分の多量摂取で、犬に胃腸障害を引き起こすことがあります。与えないほうが無難な食べ物といえるでしょう。

筆者の友人の愛犬で、ブドウを食べて嘔吐・血便で危ない状況に陥った例があります。腎不全を経て最悪の場合は死亡するケースもあるブドウ類は、絶対に与えないでください。1粒でも危険だといわれています。当然、レーズン(干しぶどう)も同様。

ちなみに似た姿をしていて「こっちもダメ?」と思われがちですが、ブルーベリーは犬でも問題ありません。

 

乳製品や、ほかの食材は?

犬には牛乳は与えないほうがよいとよく聞きます。その理由は、犬は乳糖(ラクトース)の消化酵素が少ないから。ここまで紹介してきたほかの食べ物に比べれば、牛乳に関してはそれほど神経質になる必要はないかもしれません。実際に、牛乳は少量ならば飲んでも問題のない犬が少なくなく、我が家の愛犬もその一例です。

ちなみに、同じ乳製品ですが、ヨーグルトやチーズには乳糖がほとんど含まれないので、消化不良の原因にはならないのでご安心を。

牛乳は消化不良になる犬もいます。チーズは塩分控えめな製品なら問題なし。

卵に関しても、気になるポイントがあります。黄身は生で与えてもOKですが、生卵の白身は、アビジンという成分によってビタミンBの吸収が阻害され、摂取しすぎるとビオチン欠乏という状態に陥る危険性があります。加熱すれば、白身も与えてかまいません。

生で与えることに注意したいのは、ほかに、エビタコイカなど。神経障害の原因になるチアミナーゼという物質が、それらの生の状態には含まれているからです。

また、生食が流行していますが、「生食用」という表記のされていない食材は、衛生面で疑問があるのでご注意ください。そもそも、トキソプラズマという原虫感染の危険性がある豚肉は生では食べないと思いますが、牛肉などでも、衛生的に管理されていないものは菌に汚染されていて食中毒になる恐れがあるので注意しましょう。

愛犬の食中毒は、飼い主さんの管理次第で必ず防げます!

私もあらためて、今回ご紹介した食材を覚えておかなくては、と身を引き締めました。


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