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医003 : マダニの季節到来!きちんと知って愛犬を守りたい

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ニュースでも「殺人ダニ」が話題に。犬の飼い主としては非常に身近で恐ろしいですよね。でもダニはきちんとした知識と対策があれば大きな被害を防ぐことができるのです。そこでONE LIFE【医】ではこれからますます元気になる(!!)「マダニ」をレポートします。

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血を吸う前のマダニ(右上部)と 吸った後のマダニ(右下部)

飼い主が知るべきは「マダニ」。山だけでなく都市部にも!?
「ノミ・ダニ」とひとくくりに語られることが多い「ダニ」ですが、実は別モノ。 ダニの中でもひときわ大きく、眼で見えるのが問題の「マダニ」。生きるために動物の血を吸っています。
日本で最も多くみられるのは「フタトゲチマダニ」というとても覚えにくい名前のマダニです。一時、いわゆる「殺人ダニ」と言われ、重症熱性血小板減少症候群(STFS)ウイルスを媒介するのが、この「フタトゲチマダニ」なのです。 生息エリアは日本全国。平野部から山や森、河川敷などどこにでもいる可能性があるとのこと。
「うちの子は山に行かないから大丈夫」という飼い主さんの声も聞こえてきそうですが、実は森林はもちろんのこと、都市部の草むらにもこの「マダニ」は潜んでいるのです。 近所の公園などでのお散布でも油断せず、今日からしっかりと対策をしたいですよね。

どうしてマダニは危険なの?
「マダニは血を吸うのはわかったけれど、なぜウイルスに感染するの?」という疑問がわいてきますよね。それはなぜかというと「マダニ」は成長の過程で<おもにネズミなどの小型哺乳類>⇒<おもに犬や猫などの中型哺乳類>⇒<おもに鹿や牛などの大型哺乳類、犬や人間など>と血を吸う動物を3回変えていくため、本来それぞれの動物が持っていないウイルスや細菌などの病原体を別の動物に移していくことがあります。血を吸う時には血液が固まらないようにする物質や、麻酔効果のある物質を含んでいる”唾液を傷口に注ぎ込んでいる”といいます。その時にウイルスも唾液と一緒に体内に入れてしまうのです。非常に恐ろしいですよね。

「マダニ」対策は、愛犬の為に。自分の為に。
では飼い主ができる「マダニ」対策はなんでしょうか。 i003photo2

一つは【お散歩から帰ってきたら愛犬のカラダをチェック!】
外から帰ってきたら、愛犬の目の周りや、内股など、毛が少なく、皮膚の柔らかいところにくっついていないかをまずチェックしましょう。「マダニ」はこうした部位を好むのです。 万が一ついていたら…「きゃあー!」と取り払ってしまいたくなりますがちょっと待って!無理に取ると「マダニ」の先端の口の部分だけが傷口に残ってしまうことがあるためそのまま動物病院に連れて行き、取ってもらいましょう。

二つ目は【ノミ・マダニ駆除剤の活用】
お薬なので副作用を心配する飼い主さんも多いですが専門家の先生によると「最近の駆除剤はマダニ等の節足動物の神経に作用するもので、哺乳類には害がない」とのこと。また、「すでに血液を吸って大きくなったマダニを殺す駆除剤が動物病院に用意されていますが、それら薬の中にはマダニが血液を吸い始めてすぐに退治できるものもあります。一般のショップなどで購入した薬では、マダニに対するこのような即効的効果はあまり期待できません」(獣医学博士 佐伯英治先生談)。体についたマダニをなるべく早く退治してあげないと、それだけ病原体が人や動物の体の中に入り込むリスクが増します。ちなみに残念ながらハーブなどの虫除けでは十分な対策は難しいとも。かかりつけの動物病院で処方してもらうのが安心です。

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体についたマダニをなるべく早く退治してあげないと、それだけ病原体が人や動物の体の中に入り込むリス クが増します。 ちなみに残念ながらハーブなどの虫除けでは十分な対策は難しいとも。かかりつけの動物病院で処方してもらうのが安心です。

「怖くてお散歩にもいけないわ」と悲観することなかれ!「マダニ」は恐ろしいけれど、知識ときちんとした対策があれば愛犬も飼い主さん自身も守ることができます。
これからの暖かく楽しい季節に思いっきりお散歩を楽しむために改めて「マダニ」を知って、家族で対策を考えたいですね。

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