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12.262016
ニッポン放送 「ペットと一緒に」vol.03
シクラメンやポインセチアも!犬と猫に危険な植物
ベランダの植物や家庭菜園に気をつけて!
ペットが口にすると中毒症状を起こす植物は、数多く存在します。その種類は数百種類とも!
我が家の愛犬、ノーリッチ・テリアのリンリンは以前、私が洗濯物を干している間に、アイビーの葉をベランダでクチャクチャと噛んでいました。このアイビー(別名:ヘデラ、セイヨウキヅタ)も、犬や猫が口にすると嘔吐や下痢などを生じる可能性のある植物のひとつ。ベランダ菜園のプチトマトの収穫期は2頭の愛犬の動きに気をつけていましたが、まさか、おいしそうでもないアイビーの葉を取るとは思っていなかったので、あわててリンリンに「オフ」と合図してくわえている葉を放させました。
ちなみに、熟したトマトの実は犬や猫に与えても問題ありませんが、トマトの葉・茎・ヘタなどには犬や猫が中毒症状を起こすアルカロイドが含まれます。ナス科の植物も、葉や芽を口にした犬や猫が下痢、嘔吐、呼吸困難などを引き起こす恐れがあります。
家庭菜園をしている場合は、柵をするなどしてペットから遠ざけたほうが安心です。
室内の観葉植物も危ない!
オールシーズンをとおして人気のモンステラやポトス、緑少ない冬の時期に鮮やかな彩りを添えるシクラメンやポインセチアなど、室内用の観葉植物にもペットに良くないものが少なくありません。
愛犬のためには、届かない場所に植物を置くのが最良の危機回避法。高いところでもピョンと上ってしまう愛猫への対策としては、植物をぶら下げて飾るのもひとつ。
ふだんは植物に「手」……ではなくて「口」を出さない愛犬や愛猫も、遊びの延長でつい葉っぱをかじってみたくなるかもしれません。最悪の場合、中毒症状は命を奪うので、愛犬や愛猫のことを過信せずに危機管理をしておきたいものです。
もし、口に含んでしまったら
愛犬が食べてはいけないものを口に含んでいるとき、飼い主さんは口に手を入れて取り出そうとするかもしれません。けれども、取られそうだと思うと、愛犬は渡したくなくて飲み込んでしまう確率が高まります。もし「オフ」・「放せ」などのコマンドで口から出せないようならば、おやつをペットの鼻の近くで見せて、くわえているものと交換するのがおすすめです。
私の愛犬は、散歩中にときどき草を食べようとします。犬のこの行為については原因が明らかではないようですが、ペットに有害な植物でなくても、除草剤や殺虫剤がついている可能性もあります。散歩中に愛犬が口にしそうな植物を見つけたら回避したり、飼い主さんに注目させるなどしてみると良いでしょう。口に含んだ植物と交換するために、とっておきのおやつを散歩には必ず持参したいものです。
植物による中毒症状で、接触性の皮膚炎を起こすことも。植物を口にしてから口が腫れる、よだれがふだんより多く出るといった症状が現れたら、水で口腔内を洗い流したりしつつ、早めに動物病院へ。吐かせる処置などは飼い主さんではむずかしいので、ほかにも神経症状、呼吸器症状、消化器症状など、植物の誤飲によるペットの異変に気づいたら早急に獣医師による処置を受けてください。
ペットに危険な主な植物
犬や猫が中毒症状に陥る危険性のある植物のうち、身近にありそうなものを以下にまとめておきます。
・アサガオ(種)
・アゼリア/シャクナゲ(葉、根皮、蜜)
・アセビ(全部)
・アヤメ(根茎)
・キョウチクトウ(葉、枝、樹皮、根)
・クリスマスローズ(全部、特に根)
・サトイモ科の植物[カラー、ポトス、アンスリウムなど](草液)
・シクラメン(全部、特に根)
・スイセン(球根)
・ツツジ(葉、蜜)
・ナス科の植物[トマト、ナス](葉、芽)
・パンジー(全部)
・ヒガンバナ(全部、特に球根)
・フジ(全部)
・ポインセチア(葉、樹液)
・モクレン(樹皮)
・モンステラ(葉)
・ワラビ(根茎、地上部)
愛するペットを危険から守ってあげるために、私も注意しなくては! と、これらのリストを書きながらあらためて感じています。