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生008:すべての犬が与えられた命を全うできる社会を目指して 〜ペット保険「PS 保険」が、セラピードッグ育成をサポート!

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PS 保険 対談
大木トオル(国際セラピードッグ協会代表)× 竹村槇治(ペットメディカルサポート株式会社代表取締役社長)

「ONE BRAND(以下、O.B.):
大木代表と竹村社長の出会いのきっかけは?

竹村:ロータリークラブ主催の講演会で、大木先生のお話を伺ったのがきっかけでした。sei008photo1ミュー ジシャンという本業の傍ら、30数年前からニューヨークや日本でセラピー犬の育成と普及に 取り組んでいらっしゃる先生の献身的な姿勢に感動、ペット保険会社として何かお手伝いできることはないかとお声掛けさせていただいたのが、お付き合いの始まりです。

大木:実は私も竹村社長の姿勢に感動して、お付き合いさせていただくことを決意したんですよ。というのも、竹村社長はただ単に経済的な支援をしようというだけでなく、自ら愛犬を連れて、私たちのセラピードッグ育成講習会に参加してくださっているのです。
つまり竹村社長は、自ら私たちの取り組みに参画し、その意図を心から理解しようとしてくださっているわけです。私は、この真摯な姿勢に心から感動いたしました。このような人物が社長を務めている保険会社なら、きっと公益的な事業に発展するに違いないと思い、喜んでご支援をお受けすることに決めたのです。

O.B.: 大木代表がセラピードッグ育成にかかわるようになったきっかけは何だったのですか?
sei008photo2大木:当時私が住んでいたアメリカでは、仕事以外に何らかの社会貢献活動をしていない人は、いくらお金持ちでも社会から尊敬されないんですよ。だからたいていの人は仕事以外に何らかの活動に取り組んでいます。
私の場合、幼い頃から犬が大好きでしたから、犬にかかわる社会 貢献をしようと決めたのです。セラピー犬の分野を選んだのは、私自身、吃音に悩んでいた幼い頃、愛犬に癒され、救われた経験があり、犬の持つ不思議な力の存在を知っていたからです。

竹村:でもアメリカではともかく、日本では様々な規制の壁があり、病院や高齢者施設などで活動できるようになるまでは、かなりのハードルがあったと思います。なぜ、あえて日本で活動を始めようと思われたのですか?

大木:それについては忘れられない出来事があります。アメリカでセラピー犬の活動をしていたとき、あるアメリカ人から「日本には犬や猫を殺すアウシュヴィッツ(=保健所のこと)があるそうですね。あなたは、なぜ自分の国に帰ってその問題と戦わないんだ?」と言われたのです。グサッときました。 日本で犬が殺処分されていることは知っていました。それは事実です。 sei008photo3
そこで一念発起して詳しく調べてみると、なんと日本では当時、年間に数十万匹もの犬猫が殺処分されていることがわかりました。「どうすればこの犬たちを救えるだろうか!?」と必死で考えた結果、思いついたのが、殺処分される犬を保健所から保護して、セラピードッグに育てることでした。こうすれば「捨て犬」として殺されるはずだった犬たちが、社会に必要とされる存在に変わりますから、殺処分は減らせるはずだと思ったのです。

O.B.:それで 20年前に日本でセラピードッグの育成を開始、11年前には国際セラピードッグ協会を設立されました。現在の活動概況を教えて下さい。
大木:これまでに保健所からレスキューしてきた犬のうち 31頭がすでに訓練を終え、現役のセラピードッグとして活躍しています。また、30頭が訓練中で、近々現場デビューを迎えることになっています。
同時に、竹村社長のように、ご自身の愛犬にセラピードッグ育成の訓練を受けさせようとしてくださる方々のために全国で講習会を実施、現在約 350頭が受講中。うちテストに合格した約20頭がすでにセラピードッグとして現場で活躍しています。

竹村:素晴らしいですね。大木代表らが捨て犬を立派なセラピー犬に育て上げる姿を見て、私たち一般の愛犬家も心動かされ、「自分の犬をセラピードッグにして社会貢献したい」と立ち上がったわけですから、その功績は本当に大きいと思います。 今ではセラピードッグはどこの現場でも大人気で、引く手あまただと聞いています。セラピードッグの育成にはかなり時間がかかるので、需要に供給が追いついていないのでは……?

sei008photo4大木:そうですね。確かに足りていません。ホスピスや高齢者施設だけでなく、最近は学校教育の現場からも要望が増えていますし、震災以降は被災地への派遣も積極的に行っていますので、セラピードッグの育成は急務です。

O.B.:被災地ではどのような活動をされているのですか?
大木:被災地では今もなお、多くの方々が自宅に帰ることができず、仮設住宅での生活を強いられています。もちろん仮設住宅には、テレビも冷蔵庫もあるし、物質的に必要なものは何でもそろっています。でも被災者の皆さんの孤独感や心の傷、絶望感はそんな物質的なものでは決して癒すことができないのです。でも、セラピードッグの力を借りれば、つかの間でも癒しを感じてくださるかもしれません。
だから私たちはセラピードッグとともに、被災者の皆さんのもとへ通い続けているのです。回数を重ねるごとに皆さんがセラピードッグの訪問を心待ちにしてくださるようになり、犬たちをかわいがってくださるようになりました。とても嬉しいですね。
また被災地では、被災犬のレスキュー活動にも取り組んでいます。もちろんすでに多少の被災犬が飼い主のもとに戻ったり、新しい飼い主のもとに譲渡されたりしましたが、現地の保健所や公設シェルターにはいまだ多くの犬たちが保護されたままです。私たちは近々この犬たちをすべて保護施設に引き取り、余生を過ごさせてやるつもりです。もちろん健康状態のよい犬についてはセラピードッグの訓練も受けさせてやりたいと考えています。

O.B. 私たち ONE BRAND も引き続き、殺処分ゼロを目指して頑張っていきたいと思っていますが、捨てられる犬、保護犬自体の数を減らさないことには、いくらレスキューしても根本的な解決には至らないのも事実。大木代表は、捨て犬の数を減らすために何が必要だと思われますか?
sei008photo5大木:愛犬を飼養放棄してしまう理由として、「医療費が払えないから」というのが意外と多 いのではないでしょうか。ご存じのとおり、動物の医療費は非常に高額で、手術などすれば、 一般的な収入の家庭にとってはかなり重い負担になります。だからといって放棄していいというわけでは決してありませんが、「医療費負担がもっと軽ければ頑張って飼い続けられたのに …」と嘆く人は多いのではないかと思いますね。

竹村:実は僕自身も若いころ、費用が払えないために猫の治療をあきらめざるをえなかった悲しい思い出があって…、それがペット保険の会社の起業を決意した理由の1つなんです。日本でもペット保険をもっと普及させ、経済的な理由でペットの治療をあきらめざるをえないケースを1つでも減らしたいと思っています。

大木:ぜひ頑張って、ペット保険をどんどん普及させてください!
実は私たちのような団体にとっても、最も大きな支出は医療費なんです。正直言ってこれまで、医療費の負担が大きな痛手になったことが何度もありました。でも、そのたびに「金ごときで命を振り回されてなるものか!」と自らを奮い立たせて乗り切ってきました。治療後、健康を回復して元気になった犬を見ていると、そんな苦労はふっとびますけどね….。sei008photo6
いずれにせよ、 動物の医療費が高額であることは分かっているのですから、保険に入るなり貯金をしておくなりして、いざというときに備えるのは飼い主の義務。それができないのなら、潔く飼うのをあきらめるのが、賢明な選択だと思います。

O.B.:たしかにそうですね。では、大木代表、最後に読者の皆さんへのメッセージをお願いします!
大木:日本でセラピードッグの普及活動を始めたばかりのころ、私はチロリという犬に出会いました。チロリは、生んだばかりの5頭の子犬と一緒にゴミ捨て場に捨てられていた雌犬で、 後ろ足が少し不自由でした。保健所に連れていかれたチロリは殺処分寸前でレスキューし、私 のところにやってきたのですが、弱々しいチロリの様子を見て、「こんな捨て犬がセラピードッグになんてなれるもんか」と言う人もいました。でも私は、犬の場合でも人の場合でも、その 能力を見た目で判断するようなことはしませんから、とりあえず、チロリを訓練してみることにしたのです。
sei008photo7するとどうでしょう!チロリはみるみるうちに上達し、普通の犬なら2年半はかかる訓練を、わずか半年で終えてしまったのです!そしてセラピードッグとして日本各地で活躍、マスコミ にも多く取り上げられ、日本にセラピードッグの存在を知らしめる役割を果たしてくれました。
チロリはもう亡くなってしまいましたが、その短い生涯をかけて、私たちに決してあきらめないことの大切さ、一生懸命に生きる姿勢の素晴らしさを教えてくれたのです。

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PS 保険 http://pshoken.co.jp
国際セラピードッグ協会 http://www.therapydog-a.org

見事に逆境から立ち上がったチロリを見習って、私たちはこれからも、殺処分ゼロとセラピードッグの普及という難題に立ち向かっていきたいと思っています。みなさんもぜひ、あきらめないで頑張ってください。

竹村:私たち PS保険も精一杯サポートさせていただきます!

O.B.:大木代表、竹村社長、今日はありがとうございました!

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