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ニッポン放送 「ペットと一緒に」vol.12
ペット保険は役立つ?経験をもとに比較検討

先日8歳になった筆者の愛犬は、途中で乗り換えたペット保険を更新のタイミングで一時やめてしまいました。一方、もうすぐ12歳になるもう1頭は、1歳からずっと同じペット保険に入っていて、ペット保険に助けられた経験も少なくありません。今回は、ペット保険を比較検討したり、利用した経験談をご紹介します。

 

そもそもペット保険とは?

ペット保険は人間の医療保険(生命保険)とは異なり、ペットは飼い主である被保険者の「所有物」という扱いで、損害保険になります。そのため、補償の対象になるのは、主に通院、入院、手術。

筆者の愛犬が1歳だった10年ほど前はペット保険を扱う会社は数社でしたが、今や10社を超えます。

ペット保険を大別すると、損保会社と少額短期保険会社が運営している商品があること。大きな違いは、会社が破綻しても少額短期保険会社からは支払った保険料が返金されない点が挙げられます。とはいうものの、人間の生命保険と違ってペット保険は補償期間を1年とする掛け捨て商品なので、会社の破綻により飼い主が金銭的な面で受ける打撃は少ないでしょう。

ペット保険に加入する際、愛犬にマッチする内容の商品をチョイスすることを筆者は重視しました。

「ペット保険では、要はペットは“物”扱いってことなのね……」

 

さて、どのペット保険を選ぶ?

たとえば、内容も同じような70%補償の商品で、5歳のフレンチ・ブルドッグのペット保険料を見積ると、AN社では月額約5800円、G社では月額約3000円と、半額近い差が生じます。その理由は、G社は人件費やオフィス料や宣伝広告費などの経費を抑えている分、保険料を安く設定しているから。その代わり、AN社では全国多数の動物病院で受診日に保険金の窓口精算ができたり、Webサイトで愛犬のペット保険の情報を管理できたりと、サービスは充実しています。

保険料だけを見て検討すると、もうひとつ、見落とすポイントがあるかもしれません。

それは、いざ保険金を請求しようとしたら、それが「保障の対象にならないケース」だった! という事例も少なくないことです。

様々なペット保険があるので一くくりにはできないのですが、月額保険料が高い商品は、それだけ多くの病気が補償対象になっていることも。

たとえば、11歳の愛犬は以前「異物誤飲」で手術をしたことがあり、愛犬が加入しているペット保険では補償対象になったのですが、異物誤飲を補償対象としない保険商品もあります。

免責事由や、保障対象の事由は要チェック!

また、椎間板ヘルニアなど、ダックスフンドやフレンチ・ブルドッグなど特定の犬種に多い疾患を補償の対象外としている商品もあります。それを知らずにいた筆者の犬友は、「ほかの会社のペット保険ならば、愛犬の椎間板ヘルニアの手術と治療費の保険金おりたのにー!」と嘆いていました。

遺伝的な要因があるとされる疾患に関しては、保険の加入前に発症していなかった場合は補償の対象となる商品があります。膝蓋骨形成不全(パテラ)、股関節形成不全が代表的な例です。

保険商品を選ぶ際、補償限度額についてもチェックしておきましょう。ペット保険には、1回の治療における総額に制限を設けているタイプと、1日あたりの補償限度額を設けているタイプに分けられます。前者のメリットは、高額な手術や治療を受けても、年間の最高補償額の限度内であれば、支払い割合に応じた保険金をしっかりと受け取れること。補償限度に関しては、金額のほかに日数や回数を設けている商品も多いので、それらも確認しておきたいものです。

保険料だけで単純な比較はできない、ペット保険。

見落としがちなチェックポイントを忘れずに考慮に入れたうえで、愛犬のタイプと家計にマッチする商品を探してみてください。

 

愛犬2頭の経験。結局、家計的には……。

我が家の愛犬は、1歳からAN社の50%補償のペット保険に加入してもう10年以上になります。これまで支払った保険金は年間平均で5万円として合計で50万円位。誤飲による入院・手術が数回と、後肢の靭帯部分断裂による手術が2回、乳腺腫瘍による手術が1回あり、保険金を10万円以上は受け取っているここ5年は、「ペット保険にはいっておいてよかった」ということになります。が、6歳までは病気では動物病院にほぼ無縁の生活を送ってきたので、ペット保険のお世話になることはありませんでした。

ここまでは、加入していても、保険料分を毎月貯金で貯めていたとしても、ほぼ変わらない生活です。が! もうすぐ12歳。昨年は乳腺腫瘍になったこともあり、シニア期に入った今後は加齢で発症する病気が心配です。

また、ペット保険の新規加入には年齢制限を設けている商品が多く、特定疾患の既往歴によっては新規加入が不可能になります。なので、11歳の愛犬は今後も毎年更新を続けていく予定です。

加入できる年齢制限も考慮のうえご検討を。

もう1頭、8歳になったばかりの愛犬は、まず数年だけAN社のペット保険に加入しました。その後、ペット保険も他社から多彩な商品が出てきたので、G社の90%補償の商品に乗り換えました。ところが、こちらの愛犬は、散歩中に草むらで目を傷つけて結膜炎になっただけ。これまでにかかった医療費1万円ほどに対して、支払ったペット保険料の合計は20万円ほどということになります。病気をあまりにもしないため、8歳時の契約更新をしませんでした。同社から、手術だけを補償する、月額1000円以下の新商品が出たので、そちらにひとまずは乗り換える予定です。

そして、今は10歳~13歳でも入れる保険商品があるため、2年ほどは「貯金方式」でいくか、「10歳~12歳で新規加入」するかを再検討したいと思っています。

「ペット保険に入っていて、すごく助かった!」と言っている、筆者の犬友もいます。

あたり前ですが、先のことはわかりません。保険はあくまで、そのわからない今後に、なにかあったときに備えるもの。現金に換算しての損得勘定をしてしまいがちですが、「安心材料」を買うという面も保険にはあるかと思います。

私もまだまだペット保険に関しては比較検討を重ねている段階ですが、この記事が少しでも参考になれば幸いです。


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